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2006年08月12日(Sat)▲ページの先頭へ
報道の経済的影響

駒橋恵子:御茶の水書房

永らくエントリーの更新をサボっていた。
本を読んでいなかったわけではないが、エントリーをまとめる時間的余裕がなかったのだ。
もしかすると、タイトルだけでも整理しておくべきだったかもしれない。
それが、再開することになったのは、夏休みを利用して数冊を読み込み、書籍や論文の評価をしなければならなくなったから。
最初に取り掛かったのが本書だ。
総ページ数473ページ。著者の博士論文をベースとしたもの。これでも、最初の論文を3分の1に圧縮したと言う。

本書は5章立てとなっている。
第一章は理論編。
社会学、経済学、経営学のそれぞれの領域から「報道の経済的影響」についての先行研究が整理され、加えて複雑系の視点も加えて著者の主張を浮き彫りにすることを試みる。
第二章は報道のプラスの効果。
第三章ではマイナスの効果の実例が示され検証される。
第四章では、歴史を遡り、ジャーナリズムの発展の跡をたどりつつ、経済との関係を解き明かそうと試みる。
第五章において、新聞メディアの国際比較を行い、日本の新聞メディアが経済に大きな影響を与える日本的要因について考えている。

しかし、それにしても大部の著作だった。
さまざまな先行文献を猟渉し、よく勉強しているし、あらたな情報も数多く得られた。しかし、全体としてみるとやや冗長で読み続けるのがツライ。

また、著者の主張は『報道が市場のゆらぎ効果を増幅し、自己組織化を促進する』という複雑系チックなものであるが、『ゆらぎ』ということばを多義的に使用しているため、主張そのものがあいまいに流れた傾向がありはしないか。
具体的に言うならば、著者はエントロピーの増大によりカオスに向かおうとする動きについても、その中から新たな秩序が生まれようとする自己組織化のベクトルについても『ゆらぎ』ということばを使っている。
ちなみに著者は「これまでに、経済事象はニュース報道等によって実況中継され、議題設定の指標となり、組織内外の合意が形成されることを指摘した。この一連の経済効果を本書では『ゆらぎ現象の増幅効果』とする。」と定義している。

学術的価値 3/5
実証性   4/4
独自性   3/4
論理性   3/4
文章表現  3/3

合計   16/20
やや力不足であるが、可能性はある。





2006年01月02日(Mon)▲ページの先頭へ
プロフェッショナル広報戦略

世耕弘茂:ゴマブックス

05年の1月だったと思う。
たまたま別件でプラップ・ジャパンに行き、矢島社長と雑談した。
自民党のPRコンサル選定コンペで、同社が選ばれた直後だったので、その話題になった。
その時、ぼくが矢島社長に言ったのは、「レコード・マネジメント」をしっかりすべきだと思うということだった。
「レコード・マネジメント」とは、その時点時点での記録をしっかり残し、同時にそれに関わるエビデンスをしっかり記録として保存する業務運営のやりかたのことで、紛争の対処にあたっては必須とされている。
ぼくがそう言った背景は2つある。ひとつは、政党のPRという従来は余り見られなかった(とはいえ、民主党はフライシュマン・ヒラードを起用し、既に取り組んでいた)作業であることからケーススタディとして残すべきと思ったため。
そしてそれ以上に、このプロジェクトは失敗すると踏んでいたのだ。
そもそも日本の政党、なかんずく自民党は、意思決定のプロトコルが不明確で、多くの関係者が無責任に発言する。そうした特徴を持つ組織でPRコンサルティングがうまく機能したためしは無い。
いずれ、このコンサルティング業務が隘路に迷い込んだとして、その責任をPRエージェンシーに押し付けられてはたまったものではないので、自民党のリーダーシップ不足を証明する証拠を残しておくべきだと思ったのだ。
あにはからんや、このプロジェクトは衆議院選挙における自民党の大勝という思ってもいない成果に結びついた。

後日、歴史的大勝を果たした後の世耕弘茂議員にあったとき、この話しを披露し、不明を恥じるといったところ、その懸念はもっともだとの返事だった。

そもそも、外部コンサルの起用を提案したのは世耕弘茂議員だが、当初プラップ・ジャパンのカウンターパートナーは、職責上、自民党の広報本部長の根本匠衆議院議員だった。
解散になって初めてコミュケーション戦略チームが編成され、世耕議員がプロジェクトリーダーとして総責任者の立場に登場した。
根本議員がリーダーだった時代も、それなりの着実な動きをしていたようだが、解散総選挙で臨戦態勢に移行し、世耕議員がリーダーとなって初めて、これまでの自民党では考えられないようなシステマチックな戦略展開が稼動しはじめたのだ。

その世耕マシーンの具体的活動と、世耕議員のバックボーンを形作ったNTT広報での経験や、ボストン大学大学院で学んだこと、そして従来の自民党の広報体制や意識をつづったのがこの本だ。

はっきり言おう、世耕議員なくして自民党の広報戦略の成功はありえなかった。
世耕議員が自分の思い通り動けた理由として、武部幹事長がほぼ100%権限を委譲してくれたことが挙げられると世耕議員本人はいう。
もしそうなら、自分がこの領域に無知であることをちゃんと知っている武部幹事長は、大変な大物かもしれない。「大賢は大愚に似たり」という。
日露戦争の大山巌陸軍総司令官に匹敵するというのは褒めすぎだろうが、世耕議員がリーダーシップを発揮しえた背景にも注目する必要がある。


2004年09月03日(Fri)▲ページの先頭へ
「この仕事ならこの英語」〜広告・PR・メディア〜

石橋眞知子・白幡充仁・福田光洋:ユーリード出版

テクニカルタームの説明や、それを使った英語表現を読んでいくと、広告・PRやメディアの世界がいつのまにか様変わりしていることにびっくりしてしまう!

広告にしてもPRにしても、日本がアメリカに学びつつ発展してきたという歴史を持つだけに、ともすれば日米の差異は小さいと考えがちだが、それぞれの企業社会の構造、消費者意識、メディア環境、言語などが異なるがゆえに、それぞれがかなり異質な業界文化を築いている。
テクニカルタームを手がかりに日米での使われ方を見ていくと、はしなくも文化の違いが浮き彫りになる。
たとえば、IRということばひとつをとっても、双方のコーポレートガバナンスの違いを踏まえずして理解することは困難だ。

と同時に、滔々と押し寄せるグローバル化の流れは、いやおうなく日米の文化の断層を埋め始めている。ブランディングやサスティナビリティという言葉は、国境を超えて企業社会にインパクトを与えているのだ。

そんなアンビバレンツな状況が、本書の行間から浮かび上がってくる。
企業の広報宣伝担当者や業界志望の学生諸君にお奨めの一冊。



2004年08月25日(Wed)▲ページの先頭へ
企業広報講座X 危機管理と広報

経済広報センター監修:日本経済新聞社

必要があり、1993年に初版が出たこの本を再読した。
短期間にまとめられた本だとは言うが、どうしてどうして、骨太で行き届いた内容だ。
特にこの巻は、総論がバランスよく書かれていることに加え、具体的な事例を掲げての対応のノウハウが充実している。
DPRの行っているシミュレーショントレーニングのノウハウがそのまま詰め込まれた感じだ。

5冊構成のこのシリーズは、既に品切れとなり、アマゾンでの入手は、古本のみ可能らしい、カトリップの定番本のように、そろそろ第2版の編纂を期待したいところだ。



2004年08月21日(Sat)▲ページの先頭へ
実践・危機管理読本

藤江俊彦:日本コンサルティンググループ

よく整理されている。
経営とリスクの関係、クライシスと広報対応などが、最新の状況や具体的活動のありかたなど、マクロからミクロまでバランスよく触れられており、CCOクラスに是非一読を薦めたい参考書籍である。


2004年08月17日(Tue)▲ページの先頭へ
社会起業家

斎藤 槇:岩波新書


面白い。
「NPOのような企業、企業のようなNPO」というのは本書の第一章のタイトルであるが、これはそのまま、この本の主張であり、これからの社会と企業の変化の方向を指し示したことばでもあろう。

ロス在住の著者の処女出版は2000年に出した企業評価の新しいモノサシ―社会責任からみた格付基準
企業評価の多元化を訴えたものだ。
人はパンのみに生きるにあらず。企業もまた、経済的側面だけでなく、社会価値の側面でも評価されるようになった。
一方、若い世代にも、企業人としての業績より、社会貢献による手ごたえに自己実現を図ろうとする人が増えてきた。

この様な状況を背景に生れてきた“社会起業家”と呼ばれる人たちの具体的な事例を紹介しつつ、その背後の社会的要因に考察を加えている。

著者の斎藤槇くんは、昔、私の部下だった。
底抜けの善意と、イノセントとも思える正義感、何よりも類まれな行動力がスカートをはいているような女性だった。

やがて、会社をやめ、アメリカに留学し、企業の社会責任やCSRをひたむきに追い始めた。時代は彼女の航跡を追うように変わり始め、いまや彼女はこの領域のオーソリティの域に達している。

彼女の強い信念と太平洋を越える行動力が、今後の日本の企業社会の変革を促してくれることだろう。
一層の活躍を祈りたい。


ASU International(著者ホームページ)


2004年07月29日(Thu)▲ページの先頭へ
ビジネスマンのための危機管理術

江良俊郎:実業の日本社


両田中(田中正博・田中辰巳)の後を継ぐ、危機管理広報のエキスパート。
また、日経新聞にも太い人脈を持ち、北京・上海でもPR実務経験を積んでいる。PR業界のこれからを支える一人。

本書の特徴は、まず、企業の一般社員や中間管理職が踏まえるべき、日常的な危機管理から語り始めていることである。
一般社員といえども危機管理に鈍感であってはならないし、不幸にして危機に見舞われたとき、会社はもう守ってはくれない。

雪印乳業の食中毒事件の原因となった大樹工場の製造課長で、業務上過失致死傷と食品衛生法違反の罪で起訴されたS氏は、会社を辞めざるを得ず、初公判の3週間後に、雪道のスリップ事故により45歳で死亡した。
北大出身のラガーマンで、チーズの専門家であったS氏の後には、妻と育ち盛りの男の子3人が残された。彼の不幸は決してひとごとではない。
企業不祥事のしわ寄せは、個人にかかってくる。
この視点を前面に押し出した点が類書と印象を異にしている。

第3章は、具体的な事例を引きつつ、緊急時における広報を中心とした対応を語っているが、紹介されている事例は、バルディーズ事件のような古典から、三菱ふそう事件のような最新事例まで幅広い。また、03年のクリスマスに佐賀県であったケイタイで広がった取りつけ騒ぎ
のような、余り注目されなかった事件にも目が行き届いている。

さすがに、日経に強い江良くんらしい。

社内教育資料としてもお勧めしたい一冊である。

エイレックス


2004年07月10日(Sat)▲ページの先頭へ
宣伝費ゼロ時代の新しいPR術

高橋眞人:KAWADE夢新書

著者は楽天日記で「高端眞人のメディア/PR批評&日記」を公開するなど、ネット内でも存在感を持っていることから、読んで見たが、ちょっと期待はずれだった。

まず、「宣伝費ゼロ時代の・・・」というタイトルはいかがなものか。PRと宣伝広告は役割が異なり、PRは決して安上がりな宣伝とみなすべきではない。
高度成長の時代に、PRを宣伝広告の代替物に貶めてしまったことが、PRの健全な発展を阻害したのではないのか。
また「新しいPR術」と謳っているが、あまり新しさを感じなかった。むしろ伝統的なPR概論の枠内という印象だ。

著者は、読売新聞記者からシャンドウィックを経て独立したひと。そのためかメディアリレーションズ、なかでも、旧来の手法によるパブリシティに力点が置かれている。インターネットへの言及がもっとあっていいのではないかと思うし、IR、CSR、環境広報、リスクなどの新しいPRテーマも触れて欲しかった。
せっかくブログをやっているのだから、企業広報へのブログの活用に言及すれば、「新しいPR術」にふさわしいのにと思う。

なにより、五十嵐くんの「実践マニュアル 広報担当の仕事」のコンパケのような新しいテクニックも、井之上喬氏が「入門パブリックリレーションズ 」で展開した、広報に導かれた自己修正の重要性の指摘のような、明快な主張も見られないことが残念だ。

とはいえ、このようなジャーナリストとしての経験を持つ、若いPRパーソンが現れたことはうれしい限りだ。
多少辛口に評価したが、今後の活躍に期待したい。


2004年06月23日(Wed)▲ページの先頭へ
広報担当の仕事

五十嵐寛:東洋経済


これは良い本です。
“コムパケ”の考え方、キーメッセージとトーキングポインツ、クライシス対応、代理店選定と料金ガイドライン・・・・。
これまで触れられることの少なかった具体的ノウハウが、整理され盛り込まれています。
若手の必読書として推奨に値するのではないかな。
著者の五十嵐寛氏はプラップからヒル&ノウルトンを経て独立。エーレックスの江良君とシンクロした軌跡で実務に携わってきたエキスパート。
また、楽しみな若手が出てきた。