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2004年08月14日(Sat)▲ページの先頭へ
サイレントマーチ

砂田向壱:葦書房

22歳の子息をニューヨークで強盗のために奪われた父親が、ひとり銃社会のアメリカに立ち向かうドキュメント。
突然の凶報にやり場のない憤りと不条理へのとまどいの淵に沈んだ父親は、やがて、子息のために、後に続く日本人留学生のため、そして自らのためにも立ち上がることを決意する。行動を起こすと、クリントン大統領、モンデール大使、ジュリアーニ市長がそれに応えてくれる。
アメリカは、子息の命を奪った国である。同時にそこは、市民の声が届く希望の国でもある。
砂田氏は子息の事件の実態を明らかにするため、海を越えて刑事・民事の裁判にコミットする。
その行動力は九州男児の面目躍如たるものがある。

本書は1995年の発行であり、民事裁判のスタート直前で筆が置かれているが、著者の砂田向壱氏はやがて國松孝治氏とともに「ストップガンキャラバン隊」を立ち上げ、現在はその代表として日本・アメリカにおいて銃廃絶の運動に挺身することになる。
同氏は、九州大学客員教授であり、アカデミズムとビジネスの橋渡しをする文部科学省産学官連携コーディネーターとしての顔を持つが、そのいずれでも、エネルギッシュな八面六臂の活躍をされている。


Ph.D.砂田向壱ホームページ
Koichi Sunada Ph.D. Blog


2004年08月09日(Mon)▲ページの先頭へ
全部1円!? 激安お買い物生活

内藤みか:河出書房新社

白状すると、ぼくは95年以来の、インターネットの無料サービスフリークです。
特に初期のインターネットでは、新しいテクノロジーを使った新しいサービスは、まず無料サービスとして導入され、やがて有料サービスになったり、サービス停止になったりしたものです。
例えば、メーリングリストなら、リストネットにはじまり、富士通系のワイルドバードを使い、いまはeグループスを愛用しています。
無料サービスを追いかけることが、インターネットの最前線の動向をつかむことにつながる幸せな時代でした。

内藤みかさんは、ふたりのお子さんを抱えるシングルマザー。
クリックとモルタルの両方で、激安ショッピングを追求しています。
高いものは5千万近い世田谷の一戸建てから、安いものはベビー服20着で1円まで。
この本には、ご自身の激安生活の軌跡とそのテクニックが書かれていますが、それを通して、時代の趨勢や世相の断面が浮かび上がってくるという寸法です。
賢い消費者と肩肘を張らず、節約の惨めさとは距離を置き、行間からは明るさと楽しさが伝わってきます。
この本の実用的価値についても触れておくべきでしょう。
彼女自身が行き付けにしているショップや、おススメサイトの情報がいっぱい。
1円オークションの楽しみ方についても丁寧に説明してくれています。

話しをぼく自身のことに戻すと、無料サービスとして使い始め、有料化を契機にパーマネントアドレスにしようと決めたシンガポールのEメールサービスが、来年の1月一杯でサービスを終了するとのこと。
困りました。知人友人にはすべてこのアドレスで連絡しています。
インターネットサービスへの登録もすべてこのアドレスです。
今迷っているのは、どのパーマネントアドレスに乗り換えようかということ。
会社のアドレスは、ぼくの美学に反します。
プロバイダはいつまで契約しているかわかりません。
それにあんまり長いアドレスはいやです。
やっぱり、独自ドメインをとるのかなあ?
そうそう、ホームページに使っている、アルメニアのドメインサービスは、終了しないだろうなぁ。


作家・内藤みかのお安いのがお好き☆



2004年08月03日(Tue)▲ページの先頭へ
ニッポンの爆笑王100

西条昇:白泉社

この本が書き下ろしだなんて!
総ページ数534ページ。「エノケンから爆笑問題まで」芸人や喜劇人100人(組)を取り上げた評伝である。
ほとんどぼくの知っている名前が並んでいるのだが、散逸しがちなデータを細かく集めてくれているので、知らなかった側面を多く教えられた。
著者は、100組を並べる中で、爆笑王を繋ぐ、笑いの系譜を見出そうとしている。ありがちな東京と上方の対比や、吉本と松竹といった事務所の流れにとどまらず、笑いの本質を捉えて類似性を見出そうとの野心的な試みである。
考えても見て欲しい、ぼくより15歳年下、オリンピックの歳に生れた著者にとり、同時代を生きていない、例えばエノケンの芸の本質を探ることは至難のはずだ。
しかし、今に残る映像を丹念に見続けることと、参考文献の読み込みにより、あたかも今に生きているかのごとき息遣いを復元することに成功している。

著者は、飯田橋の生まれ。ぼくの実家から徒歩3分のところに生まれ育っている。山の手の端っこで坂を下ればすぐに下町。いわば、山の手と下町の汽水域のようなところだ。森繁や三木トリローのような山の手風知的芸風も、大宮デン助の下町芸風にも深い理解が行き届くのはそのためでもあるのだろう。
また、驚くべきは、テレビはもちろんだが、寄席や映画にも幼少のころから頻繁に接している。ご両親の薫陶(?)も大きかったに違いない。
一時、円歌の弟子として噺家修行をしており、その後、お笑いの構成作家、お笑い評論家に転じた。
血糖値ならぬ「血笑値」がただならない高さをズッーとキープしている。

著者とは、7月にはじめてお会いしたが、今後、いろいろ接点がでてくるはずである。
末永く宜しくお付き合い願いたい。

西条昇の爆笑大全


2004年07月31日(Sat)▲ページの先頭へ
実用企業小説 プロジェクト・マネジメント

近藤哲生:日本経済新聞社

近藤さんは日立製作所でシステム開発の仕事を多く手がけ、03年に独立。スコラと連携しコンサルタントをしている。
愛媛出身の近藤さんは大工の棟梁を思わせる朴訥な風貌。事実、父上は大工の棟梁を務められていたと聞く。
たいへんに手厚い気配りをする人格者で、この小説にも近藤さんのやさしい人格がにじみ出ている。

この小説は、採算のとれない金額で無理な受注をしたプロジェクトを、プロジェクトチームのチームワークと、クライアントとの協力体制の構築を通じ、見事に成功に導くというストーリー。
ごくごく当たり前の仕事の進め方なのだが、その進め方が出来ず、多くのプロジェクトが死屍累々と失敗している現状を思うと、今日の日本企業が深いところで抱えている病理を映し出しているといえるだろう。
この本には、読者が現実の業務に応用できるマネジメントスキルが多く含まれている。

その意味で、小説としてではなく、ビジネス書として読むべき本だと感じた。





2004年07月29日(Thu)▲ページの先頭へ
ビジネスマンのための危機管理術

江良俊郎:実業の日本社


両田中(田中正博・田中辰巳)の後を継ぐ、危機管理広報のエキスパート。
また、日経新聞にも太い人脈を持ち、北京・上海でもPR実務経験を積んでいる。PR業界のこれからを支える一人。

本書の特徴は、まず、企業の一般社員や中間管理職が踏まえるべき、日常的な危機管理から語り始めていることである。
一般社員といえども危機管理に鈍感であってはならないし、不幸にして危機に見舞われたとき、会社はもう守ってはくれない。

雪印乳業の食中毒事件の原因となった大樹工場の製造課長で、業務上過失致死傷と食品衛生法違反の罪で起訴されたS氏は、会社を辞めざるを得ず、初公判の3週間後に、雪道のスリップ事故により45歳で死亡した。
北大出身のラガーマンで、チーズの専門家であったS氏の後には、妻と育ち盛りの男の子3人が残された。彼の不幸は決してひとごとではない。
企業不祥事のしわ寄せは、個人にかかってくる。
この視点を前面に押し出した点が類書と印象を異にしている。

第3章は、具体的な事例を引きつつ、緊急時における広報を中心とした対応を語っているが、紹介されている事例は、バルディーズ事件のような古典から、三菱ふそう事件のような最新事例まで幅広い。また、03年のクリスマスに佐賀県であったケイタイで広がった取りつけ騒ぎ
のような、余り注目されなかった事件にも目が行き届いている。

さすがに、日経に強い江良くんらしい。

社内教育資料としてもお勧めしたい一冊である。

エイレックス


2004年07月27日(Tue)▲ページの先頭へ
儲かるネット副業 ―成功への5ステップ

山田雅彦:ソシム

なあんだ、ぼくにだって出来るじゃないか!

サーブの山田さんの新著は、サラリーマンや主婦が、アルバイト感覚ではじめられるネット副業の手引き。
彼の持ち味である、事例を踏まえた、平易で論理的な語り口から、楽しく読めるマニュアルに仕上がっている。
また、初心者のネットビジネスの落とし穴への漠然とした不安にも配慮し、ビジネスの仕組みやリスクの有無へも言及してくれている。

アフィリエート(ホームページ、メルマガ、ブログ)、オークションなどのノウハウが、具体的サービスの内容やURLとともに詳細に語られている。
サラリーマンのかたわら、個人ホームページやウェブログを持っているぼくにとっては、アクションをひとつ取るだけで、収入につながることがよくわかった。

こんな本が欲しかった。早速、はじめてみよう。


山@SURVの日記
SURV


2004年07月24日(Sat)▲ページの先頭へ
鎖国=ゆるやかな情報革命

市村佑一+大石慎三郎:講談社現代新書

NHKでドキュメンタリー制作に携わり、今、大学で教鞭をとる市村佑一氏の力作。
江戸時代の海外情報の摂取及び管理を、公主導の垂直型回路と私主導の水平型回路に分け、時代に応じ事実関係を丹念に積み上げ、江戸時代がコミュニケーションインフラ整備の時代であったことと、水平型回路の拡大が幕藩体制を崩壊に導いたことを主張している。

驚くのは、各種の資料を幅広く渉猟した、きめ細かく博覧強記な仕事ぶり。森銑三の「おらんだ正月」、尾佐竹猛の「幕末遣外使節物語」など、小中学生のころに読んだ本を思い出し、なつかしかった。



2004年07月10日(Sat)▲ページの先頭へ
宣伝費ゼロ時代の新しいPR術

高橋眞人:KAWADE夢新書

著者は楽天日記で「高端眞人のメディア/PR批評&日記」を公開するなど、ネット内でも存在感を持っていることから、読んで見たが、ちょっと期待はずれだった。

まず、「宣伝費ゼロ時代の・・・」というタイトルはいかがなものか。PRと宣伝広告は役割が異なり、PRは決して安上がりな宣伝とみなすべきではない。
高度成長の時代に、PRを宣伝広告の代替物に貶めてしまったことが、PRの健全な発展を阻害したのではないのか。
また「新しいPR術」と謳っているが、あまり新しさを感じなかった。むしろ伝統的なPR概論の枠内という印象だ。

著者は、読売新聞記者からシャンドウィックを経て独立したひと。そのためかメディアリレーションズ、なかでも、旧来の手法によるパブリシティに力点が置かれている。インターネットへの言及がもっとあっていいのではないかと思うし、IR、CSR、環境広報、リスクなどの新しいPRテーマも触れて欲しかった。
せっかくブログをやっているのだから、企業広報へのブログの活用に言及すれば、「新しいPR術」にふさわしいのにと思う。

なにより、五十嵐くんの「実践マニュアル 広報担当の仕事」のコンパケのような新しいテクニックも、井之上喬氏が「入門パブリックリレーションズ 」で展開した、広報に導かれた自己修正の重要性の指摘のような、明快な主張も見られないことが残念だ。

とはいえ、このようなジャーナリストとしての経験を持つ、若いPRパーソンが現れたことはうれしい限りだ。
多少辛口に評価したが、今後の活躍に期待したい。


2004年07月07日(Wed)▲ページの先頭へ
僕が15で社長になった理由

家本賢太郎:ソフトバンクパブリッシング

01年の暮れに出版された本。
今になって目を通したのは、久しぶりに著者と会う機会が出来たからだが、読んでよかった。
中卒直後の15歳でクララオンラインを作った家本君とはその数ヶ月前に知り合い、8年間、遠くから注目していた。事業も順調に発展しているものと勝手に思い込んでいたが、倒産の危機にも直面し、無理な背伸びゆえの苦難の道筋があったようだ。
そのあたりの経緯が率直につづられている。
家本君を僕が評価しているのは、10代の若さで(今、現在は20代に突入した)自分のことを客観的に見つめることが出来、しかもそれを衒わずに書き記す勇気を持っていること。
彼のような青年を育てた家本家はすばらしい家族だと思う。

家本君は現在慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスの4年生。事業も順調なようだ。


クララオンライン
iemotoブログ


2004年06月28日(Mon)▲ページの先頭へ
スクープ 記者と企業の攻防戦

大塚将司:文春新書

西宮冷蔵の水谷洋一(雪印食品事件)、大阪地検の三井環、日経新聞の大塚将司の3人は、実名で企業にホイッスルを鳴らした勇気ある告発者である(三井環の場合、完全に実名とはいいきれぬが・・)。
新聞協会賞まで受賞した敏腕記者であった、その大塚将司が、自らの記者生活を振り返り、大塚流インベスティゲイティブ・リポーティング(調査報道)の極意を語ったのが本書である。

大塚は経済記者の手本は刑事コロンボだという。
乏しい物証や、あいまいな状況証拠であっても、緻密な論理と、人間心理への洞察から大胆に全体の構図を描き出し、当事者へのインタビューから証言を導き、スクープを物にしようとするとき、コロンボのアプローチが参考になるというのだ。
その観点から、三光汽船、リッカ―、佐世保重工、ジャパンライン、イトマンのそれぞれのケースでの取材活動を振り返っている。

新聞協会賞を受賞した東京三菱銀行の合併スクープの内幕には触れていないが、同様の経過があったことだろうと予測できる。
余談だが、東京三菱銀行の合併スクープは、時事通信も見事な取材活動を行っているが、経営陣が協会賞を辞退したため、日経が一社受賞となったが、このあたりの経緯は、勝負の分かれ目―メディアの生き残りに賭けた男たちの物語:下山 進 著に詳しい。



2004年06月23日(Wed)▲ページの先頭へ
広報担当の仕事

五十嵐寛:東洋経済


これは良い本です。
“コムパケ”の考え方、キーメッセージとトーキングポインツ、クライシス対応、代理店選定と料金ガイドライン・・・・。
これまで触れられることの少なかった具体的ノウハウが、整理され盛り込まれています。
若手の必読書として推奨に値するのではないかな。
著者の五十嵐寛氏はプラップからヒル&ノウルトンを経て独立。エーレックスの江良君とシンクロした軌跡で実務に携わってきたエキスパート。
また、楽しみな若手が出てきた。



2004年06月16日(Wed)▲ページの先頭へ
バカ売れオンラインショップの作り方

山田 雅彦:翔泳社


サーブの山さんの第2作。オンラインショップ開設と運営についての教科書的な本。
全編に通じる科学的アプローチと広範な目配りから、オンラインショップ運営に当たっての必読書と思う。
個人経営のオンラインショップから、大企業の担当者まで、誰をもうなづかせる説得力がある。



2004年06月10日(Thu)▲ページの先頭へ
愛されるしくみ

藤沢あゆみ:大和出版


ネットの恋愛カリスマ、藤沢あゆみさんの処女出版。
ぼくのようなおじさんが目をぱちくりするような語彙が次々に繰り出される、独特の文章。
「○○よん。」で止める語尾が、カジュアルさと親しさを演出している。
女性から見た男性との交際テクニックを説く内容だけに、普段だったら絶対に手に取らないジャンルだが、たまたま藤沢さんとご一緒する機会があったので、一読した。
すると、藤沢さんの恋愛哲学を超えた人生哲学が浮かび上がってくる。
彼女の持つ、相手を思いやるもてなしの心と、ネガティブ発想を排除し、つねにポジティブに人生に向き合おうという「覚悟」とでもいうべき想いが、平成軽薄体とでも呼ぶべき文体の背後に浮かび上がってくるのだ。
どうもこれは恋愛テクニック指南書ではない。閉塞状況を突破する生きざまの導き手と読み取るべきではないだろうか。
脱帽。



2004年06月09日(Wed)▲ページの先頭へ
愛のバタバタ貧乏脱出大作戦!!

九鬼政人:総合法令出版

04年5月24・25日。
ネット空間を【バタ・貧】というキーワードが飛び交った。
それにつれ、アマゾンのトップページにある、売上ランキングで順位を上げていったのが、この本「愛のバタバタ貧乏脱出大作戦!!」

著者の九鬼政人氏は和歌山に住むベンチャー経営者。
30代半ばにして大腸癌の宣告を受け、大腸の全摘出を覚悟した九鬼氏は、それまでの経営スタイルを一新する。
新しい経営の根幹にある思想は、金銭価値と時間価値をマトリックスで考えようというものだ。
中小企業経営者は、いつもバタバタと走り回っている。ところが、走り回る割りには収益は少ない。この発想こそ変えなければならない。
スタッフに走り回ってもらい自分は時間にゆとりをつくり、全体を見渡す視野を持つ。クリエーティブな発想で戦略的な手をうつ方法に変えなければならないというのが全編を通じての基調トーンとなっている。

九鬼氏の処女出版の全面的な応援を買って出たのが、京都府は綾部市在住の恋愛コンサルライターの藤沢あゆみさん
ご自身のウェブログを起点に八面六臂の応援キャンペーンを繰り広げた。
目指すはアマゾンのランキングトップ。
奮闘むなしく、ハリーポッターは凌駕出来なかったものの、みごと堂々の2位にランキングされ、その後も好調な売れ行きが続いているらしい。





2004年06月08日(Tue)▲ページの先頭へ
メール道

久米信行:NTT出版


ネットの超有名人の久米信行さんの著書だけあって、発売当初より売れ行き好調。
アマゾンの売れ行きランキングでも常に好位置をキープし、発売3週間にして早くも重版が決まったようだ。
メールというのは思ったより不便なメディアで、ともすれば誤解を招きやすい。同じ「バカ」ということばでも、文脈により意味合いはさまざまであるし、関東と関西ではニュアンスが違う。ちょっとした配慮で良いリレーションも結べるし、関係も壊れることがある。
どうすれば気持ちが通じるのか、なんでもないことなのにとても重要なことが、ディテールまで行き届いた配慮とともに語られているのがこの本だ。

久米さんとあったのは恐らく95年。
富士通総研からニフティに移った関順二さんの紹介だったとおもう。
95年から97年までパシフィコ横浜で開催した「おふらいんまつリ〜ネットワーカーズ・ジャパン」に出展してもらったのが最初である。
久米繊維工業社長である久米さんは、インターネットを介して画像ファイルをやり取りし、そのままTシャツにプリントするシステムで参加してくれた。

後に日経BPの経営よもやま話に発展することになる「久米メール」を送っていただき始めたのはその直後だったと記憶している。
深水英一郎氏がまぐまぐをはじめたのが97年だが、まだメルマガが一般的ではなかった頃で、
久米メールは、メールソフトからBCCで発信されていた。
この頃から久米メールの特徴は、多彩な情報と、多様な人脈、そして、すみずみまで配慮の行き届いた円満な人格をうかがわせる文体にあった。
ちょうど久米さんが驚く程方々のセミナーに顔を出されていた時代で、本業は大丈夫かと心配するほどだった。このナレッジと人脈の蓄積が肥沃な土壌となり、その後のご活躍の基礎を作られたのだろう。

こうした年季の入ったメール修行から生まれた本書だ。
久米さんの指摘の一つ一つが含蓄に富み、はっと反省させられることが多いことも、いわば当然だろう。


久米信行氏 縁尋奇妙日記

2004年06月07日(Mon)▲ページの先頭へ
ネットは新聞を殺すのか

青木日照 + 湯川鶴章 :NTT出版



日本広報学会発行の「広報研究 第8号」2004年3月発行に寄稿した書評を再録する。

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インターネットの発展は、ビジネスのさまざまな局面に広範な影響を与え、一部の業界には、地殻変動といえるほどの変化をもたらしている。
例えば証券業界においては、個人投資家の8割近くがオンライン経由で取引するようになり、いち早くネット取引に特化した松井証券が急成長を遂げた。航空業界では、オンラインでのチケットレス販売が普及し、旅行代理店は、危機に直面している。
インターネットは同様の地殻変動を新聞業界にもたらすのだろうか。
著者は、テレビが登場したことでラジオの性格が変わったように新聞の役割は変化する。そして、インターネットの要素を新聞がいかに取り込み、止揚させるかが、新聞社にとっての生き残りの鍵になるだろうと考えている。
その視点から、現在進みつつある変革の萌芽を紹介しつつ、将来展望をレポートしたのが本書である。
著者の青木日照氏は永くNECにおいて国内、海外の広報の経験を積み、ITとメディアの状況に通じたエキスパートであり、もうひとりの著者湯川鶴章氏は、アメリカ留学の後、現地でジャーナリズムに身を投じ、ハイテク産業については黎明期からシリコンバレーを見つづけてきた時事通信社編集委員である。

本書は3部から構成されている。第一部では、個人が発信する情報サイトが、ネット最前線で成長を続ける事例を、多くのインタビューをおりまぜ描き出している。
個人が日記風に論評やコラムを書き綴る「ウェブログ」、2ちゃんねるに代表される「BBS=掲示板」、Eメールで配信される「メルマガ」がその中心だ。
第二部では一転して、日米の新聞社の努力と苦闘にスポットが当てられる。テレビをはじめとした異メディアとの融合や連携。ターゲットをニッチに絞り込んだウェブサイトの運営などさまざまなチャレンジが、オンラインメディアは収入に結びつきにくいという制約を乗り越え、行われている。
そして、第三部では、読むための電子機器の開発、より効果を高める広告システム、検索技術を基盤にコンテンツを自動的に生成する最新技術など、テクノロジーの変化の方向を描き出すことで、インターネット機能を取り込んだ、新聞の明日を予見してみせる。
全体として、インターネットおよびそこで情報発信する個人に背を向け、現状に甘んずる限り新聞に未来はないという警鐘となっている。
広報担当の立場からは、マスコミだけでなく、人気のあるウェブログなど個人ホームページを対象としたパブリシティ活動が必要であるとの読み替えも可能だろう。

私事の記述をお許し願えれば、朝刊をじっくり読む習慣が私からは失われたようだ。日経・朝日の重要ニュースは毎朝インターネットからPDA(携帯電子手帳)に取り込み、朝刊は見出しを眺めるにとどめる。会社ではヤフーのニュースサイトで最新情報をチェックし、日経テレコンのデータベースは、証券会社の無料サービスで、頻繁に活用している。いやはや、新聞ニュースへのアクセスは、ほとんどがネット経由だ。
アクセスしているのは新聞情報だけではない。個人も貴重な情報源になっている。長野県在住の匿名女性のウェブログ「K嬢の長野県政ウォッチング日記」。元共同通信記者の田中宇氏が国際政治情勢を解説するメールマガジン。元日経記者の森摂氏を中心にフリーのジャーナリストがレポートをアップしているユナイテッドフューチャープレス。そして、2ちゃんねるのニュース関連ボードなどの個人の発信情報が現時点でのお好みだ。
大メディアに属さない、フリージャーナリストや個人の発言は、虚実を判定するリテラシーさえ読者が備えれば、新聞よりはるかに豊富な情報とリアリティ、ユニークな視点を提供してくれるのだ。新聞が努力すべきは、個人発の情報を取り込むことだろう。
事実、2003年のイラク戦争開戦時、爆撃におびえる市民の息遣いとともに、バグダッドの状況をもっとも的確に伝え、新聞の情報ソースになっていたのは、「サラーム・パックス」を名乗る28歳のイラク人男性のウェブログ「Where is Read?」だったのだ。

ところで、本書の著者の一人湯川鶴章氏は、体験しなければ説得力がないとして、昨年末、実際にウェブログをスタートさせ、個人としての情報発信に乗り出した。トラックバックと呼ばれる引用技術を介し、テーマに興味があり、記事に賛同した人とのネットワークが、どんどん広がっているようだ。
この経験を踏まえ、やがて本書の続編として、体験的ネットワークジャーナリズム論が著されるのだろう。期待したい。

湯川鶴章氏 ネットは新聞を殺すのかblog


2004年06月06日(Sun)▲ページの先頭へ
史上最大の銀行強盗

森下香枝著 幻冬社


ノンフィクションであると同時に、風変わりなピカレスク・ロマンになっている。
94年の福徳銀行5億4000万円強奪事件の犯人を追いつづける女性週刊誌記者。
取材対象として立ち現れたのは、主犯森本喜博のパートナー安美貞。
警察さえも手玉に取る安美貞と、週刊誌記者森下香枝との不可思議な交流。やがて、事件は未解決のまま時効を迎えた。そして後にはこの事件を巡る複雑な人間模様が、あぶり絵のように浮かび上がってきた。

著者の森下香枝にはかつて取材されたことがある。
20世紀の最後に起こった「世田谷一家殺人事件」の被害者宮澤みきおくんは古い友人で、その件で森下さんと何度か会い、またしばしば電話取材を受けた。
それだけに、紙面で語られる彼女の取材方法や対象にくらいつくジャーナリスト魂がリアルに伝わってきた。

不勉強なことに、この本の存在を知らなかったぼくにきっかけを与えてくれたのは、朝日新聞の広報宣伝本部長の松本正さん。

この本に感心した松本さんは、なんと森下さんを朝日の社会部に途中入社させたといい、渋谷署でサツ廻り中の彼女を呼び出し会わせてくれた。
後日、松本さんに「社会部の連中に喝を入れたくて彼女を採用したのか?」と聞いたところ。
「そんな小さな話しではない。ほんもののジャーナリストを育てたかったのだ。」という返事。
う〜む。さすがに朝日新聞にはサムライがいる。


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